2012/04/05

小麦の旅。

群馬県藤岡市、秋山農園は30年農薬を使っていない農家さん。
モンスーンドーナツはこの秋山さんから地粉を分けて頂いています。

手間がかかるとは言え、ぽこぽこできていくドーナツ。
もちろんもとの姿は、数種類の素材で、
その素材たちも、それまでには、たいそうなストーリーがあって、
たいそうな人の手がかかっている。

大事な素材のひとつ、秋山さんちの地粉は、私の元へ届く時は
すでに大きい粉袋に入ったふわふわの粉。
そんな姿になるまでの長い道のりに少し触れる事が出来ました。
今日の体験は格別。
案内人は秋山さんご夫妻と、お供するはおでかけパン屋 ジャム猫。
名付けて「小麦の旅」とでも言いましょう。




すくすく伸びる青々としたこの子たちは、麦。まだ20㎝ほど。大きくなぁれ。

見るからに香ばしいこの粒粒は、収穫後の麦。今日のお手伝いはこのこの作業。

唐箕がけという、麦に混ざったゴミを取り除く作業。ジャム猫頑張ってます。

松本唐箕さん。とは呼ばないだろうけど、作業はこの優れものの機械で。かっこいい。

きれいになった麦は馴染みのあるこんな風な姿に。きちんと結ぶのもなかなか難しいんですね。



ふふ。お楽しみのお昼ご飯!今日は珍しく車の中で頂きます。
これからちょっとおでかけです。
只今進行中、お豆富プロジェクト(こちらは後ほど!)の視察です。

しかし途中、秋山さんがつれてってくれたのは、感動してしまう場所。
25年のお付き合いという、製粉所。




どどん。こちらは石臼の製粉機。なんと主の松本さんが組み立てたって言うから驚き。

ここにやって来た小麦は、先ずこの機械で洗われます。細かな汚れを落としてくれます。

そして先ほどの製粉機に。速過ぎてブレてしまう黒い器に入って上へと運ばれていきます。

そして速過ぎてブレてしまう石臼ですりつぶされます。石と石の間からサラサラとこぼれて出て来ています。
大きな製粉工場のほとんどは、切り刻む機械で熱が発生してしまうため、粉の風味も落ちてしまう。
しかし、こんなふうに石臼だと、そんな問題がないんだって。素晴らしい。

で、この扉の向こうに出来上がったお粉がいるそうです。開けてみましょう。
(主の松本さんが粉のかぶった戸に線でなぞって構造を説明してくれています!)


じゃん。扉を開けると、鉄のフィルター、絹のフィルター2枚を通った
粉がはらはらと雪みたいに落っこちて来ています。
こうやってやっと、手元に届く姿になるのですね。

こちらがその絹のフィルター。少し薄めの布と言った感じのこれをも
通り抜けしまう程の細かさなんですね。
ちなみにおばあちゃんの手みたいなのは、ジャム猫の手。働く手。


こうゆう事って、昔はそこらで見れた光景なのかもしれないけれど
いまは本当に希少なものだと思います。
それでも真面目にここまで続けて来てくれているこの方たちに
感謝しなくてはいけない…というか、触れるといままで以上に
ぐっとその想いが深くなります。
本当に美味しいと思える理由が分かるし、
これに触れたいま、私ももっと本当の意味での美味しいもの作れる気がしています。

なくなって欲しくないもの、愛おしいもの。
大事なもの、守りたいものには、ちゃんと向き合って触れていこうと思います。



次はお豆富プロジェクトについてを載せられるかな?
おたのしみに。