2015/05/15

赤い自転車のドーナツ屋

今やレンガの壁の小さいお店のドーナツ屋も、
数年前までは更に小さく赤い自転車がお店でした。

その赤い自転車は、お店の前でいつでもスタンバイをしているものの
出発する先はだいたい決まって敷島公園です。
敷島公園の松林の向かいには、絵本屋さんがあって、
そこはドーナツ屋のルーツともいえる場所です。

赤い自転車は街を走るとどうも違和感がありました。
真っ赤な色も、絵本作家の荒井良二さんのペインティングも
荷台に積まれた木箱も。どうも目立ってしまうのです。

だけれど、その絵本屋さんのお庭に入るとたちまちすっと馴染んで
ここが居場所なんだなぁと思わされるようでした。
そこでは色んな人に出会い、好きなことをして、目には見えない社会があるようで
へんてこなドーナツ屋は、ここに仲間たちがいることが大きな支えになっていました。

それは今でも変わりません。
年月が経てば、もちろん色んな環境が変わるものですが、
その仲間たちは、いつでもあの場所に集まりたいと感じているみたいで、
わたしは、自分の場所ではないけれど、それが心底嬉しくって。

今週末は、その敷島公園の松林に、県内外からたくさんの本屋さんが集まります。
絵本屋さんのお庭には数軒の珈琲屋。
そんなことを聞いては、ドーナツ屋はじっとしていられません。
久しぶりに、赤い自転車にドーナツ積んで向かうことにしました。


敷島 本の森

日時 ‖ 2015 . 5 . 16 sat ・ 17 sun  11:00 am - 日没

会場 ‖ 前橋 敷島公園


ご飯屋さんは並びません。
この日は是非、お弁当をお持ちになってはいかがでしょう?
お昼にあちらこちらで本を片手にお弁当を開くなんて、
すごく素敵だと思ったんです。
簡単なおにぎりでも、お弁当を広げる瞬間はいつだってスペシャルです。




※16日(土)、17日(日)はdonuts standはお休みをいただきます。
両日、フリッツアートセンターにて出店致します。
売切れ次第終了となりますので、ご了承下さい。